トピックス
お知らせ令和6年度 地域おこし協力隊 活動報告(下半期)
【齋藤隊員(令和4年4月~)】
島を拠点に活動している齋藤です。活動開始から早いもので3年が経ち、3月末に卒業を迎えます。「食と人とのつながり」を活動のミッションとし、定住及びカフェの開業の準備を進めています。神浦地区にて取得した古民家で、カフェ「旅するキッチン」を5月中旬に開業予定です。試作品やメニューの開発も行っています。また、今年度は長崎県平戸市で行われた日本離島センター主催の離島交流・視察研修に参加し、そこで出来た離島の方々とのご縁も今後の活動のエネルギーになりそうです。
3月中旬には活動の集大成として、地域のみなさんとお菓子作りイベントを開催しました。また卒業後も「旅するキッチン」で皆さんとお会いできると嬉しいです。3年間本当にありがとうございました。
<齋藤隊員の主な活動実績>
① 地域行事やイベントの開催支援
(1)男性料理教室開催
島内在住の男性を対象に料理イベントを行いました。今回は外国からの移住者の方に参加いただきました。島で採れた食材や外国の方には珍しいレンコンなどの根菜を使った手作りの料理やパンはとても好評でした。
(2)お菓子作りイベント開催
地域の親子連れの方や分校生とともに、パウンドケーキなどのお菓子作りを行いました。地域の方々と和気あいあいと作業することができ、出来上がったお菓子はとても美味しいと喜んでいただきました。
② 地域団体と連携した活動
(1)地域の社会福祉法人と、地域における認知症カフェの取り組みについて協議
(2)地元の女性農家で構成する団体と共同で、柑橘産業の振興に向けた視察研修の実施
③ その他の活動
(1)カフェ開業に向けて準備中(店舗内装準備、試作品・メニュー開発など)
(2)SNSを使った島の魅力などの情報発信、広報活動
(3)移住希望者等への島内案内
(4)大洲市・内子町の地域おこし協力隊等との交流研修
現役協力隊やOB・OGの方の現場(農園、ゲストハウスなど)を見学させていただき、起業におけるヒントを得ることができ、有意義な研修となりました。
(5)長崎県平戸市での離島交流・視察研修に参加
【髙橋隊員(令和5年4月~)】
興居島を拠点に活動している髙橋です。活動開始から2年が経とうとしています。これまで「子どもの居場所づくり」をミッションに活動を進めてきました。「ごごしまキッズスクール」では主に島の子どもたちを対象に、体験的活動を多く取り入れた学習指導や、自由な発想を大切にした創作活動を行っています。「子どもたちが輝けば島も輝く」をテーマに、これからも地域の方にご協力いただきながら、教職員経験を生かして子どもたちのために取り組んでいきたいと考えています。また、今後は新教育事業分野での起業に向けた取り組みも進めてまいります。
<髙橋隊員の主な活動実績>
① 「子どもの居場所づくり」への取り組み
(1)ごごしまキッズスクール(興居島由良公民館・ハイムインゼルごごしま交流棟にて)
・体験・具体物操作を重視した放課後学習教室の実施
・子どもの「わかった」「できた」を大切にした個別指導
・地域の方が心を込めて行う絵本の読み聞かせ
・体つくり運動を取り入れた専門家によるスポーツ指導
(2)みつはまキッズスクール(三津教会にて)
・学校の予習、復習教材への詳細な解説
・子どもの自己肯定感を高める指導方法を取り入れた学習指導
・子どもの心を揺さぶる題材を選定し読み聞かせ、その後感想交流
・みんなで声をそろえることで心をつなぐ合唱指導
・興居島の魅力発信(来島促進)② 地域と連携した活動
(1)地域のイベント・お祭りへの参加(興居島秋祭り(こども神輿)、船踊り、大般若地域巡回)
(2)地域おこし協力隊 活動報告会
(3)地域の子どもたちとのふれあい(由良地区文化祭、もものはなこども園クリスマス会)
(4)その他
・家庭教育企画『おうちでENGLISH』手伝い
③ その他の活動
(1)南海放送ラジオ「ニュースな時間」番組出演
番組内で移住に至った経緯を語ったほか、地域おこし協力隊の活動内容やキッズスクールの現状についてお話しました。
(2)地域教育実践交流集会(国立大洲青少年交流の家)及び中予ブロック集会(伊予市立翠小学校)に
参加
興居島で行っている子どもの居場所「ごごしまキッズスクール」についてPRし、興居島における社会教育のあり方について意見交換をしました。
(3)中島地区音楽祭に出演
中島地区の皆様と音楽を通して交流するとともに、興居島以外の離島の状況を伺うことができました。
(4)地域おこし協力隊 起業スクールに参加
興居島での新教育事業立ち上げの参考となり、有意義な研修となりました。
(5)島づくり人材養成大学に参加(鹿児島県徳之島)
離島での子育てや地域学校協働活動のあり方について学んできました。
(6)島内見学希望者への島内案内
【岡野隊員(令和5年4月~)】
興居島を拠点に活動している岡野です。島での活動も二年目の終わりを迎え、過酷な屋外作業にも身体がだいぶ慣れてきたところです。昨春から始めた園地作業では、温州みかんや伊予柑の剪定、摘果から収穫までの柑橘栽培の流れを経験することができました。また、地域の皆様の園地でのさまざまな農作業も引き続き手伝わせていただいています。自身の園地探しは継続して行っており、数年後にはレモン農家として独立できるよう努めます。
<岡野隊員の主な活動実績>
① 就農に係る活動
(1)御手洗地区での柑橘栽培研修(R6.2月~)
令和6年2月から島内ゆかりの就農業者のご厚意により、興居島の御手洗地区にある段々畑での柑橘栽培を任せていただいています。現在は温州みかん、伊予柑が中心ですが、今春からはレモン苗などに少しずつ改植させていただく予定で、その準備を始めています。
(2)興居島での園地手伝い
島内各地の園地で、引き続き、農作業を手伝わせていただいています。秋の早生みかん収穫に始まり、温州みかんや愛果28号、伊予柑、甘平、天草、せとか、タロッコ等々、さまざまな柑橘の収穫から選果、袋詰めといった出荷作業を経験させていただきました。
(3)ひめカレの果樹講座の受講(R6.6月~R7.2月)
昨夏から8ヶ月間に渡り、通わせていただいた「愛媛県農業大学校(ひめカレ)」での農業担い手育成塾果樹コースの受講が終了しました。柑橘をはじめ、ブドウ、梨、桃、キウイといった果樹全般の栽培技術の習得だけでなく、県内有数の柑橘産地である八幡浜市や北条地区の元塾生の園地、農業DXが進む西予市野村のトマト施設などを視察で訪れました。また、市内の現役農家での実習を通して柑橘栽培に必要なさまざまなノウハウを学ばせていただきました。
② 退任後の生業に係る活動
(1)県外蒸留施設の視察(R6.9月、12月)
高松市の蒸留サロン「コノメハルタツ」でのグニーユーカリの蒸留体験、同じく東京で行われた蒸留講座にも参加させていただく中で、柑橘やハーブの魅力を生かした仕事がしたいという思いが強くなりました。
(2)蒸留講習会への参加(R7.1月~)
来年度の蒸留所開業を目指し、「松山しごと創造センター」の個別相談や各種セミナーイベントへの参加、「テクノプラザ愛媛」の女性向け創業サロンへの参加など、着々と準備を進めています。
【大堂隊員(令和6年4月~)】
中島を拠点に活動している大堂です。活動開始からまもなく1年が経とうとしています。中島での暮らしにも慣れ、地域の方々と協力しながら、特技であるアートを生かした地域の活性化に向けて、少しずつ前進しています。10月から11月にかけて、地域のアーティスト団体である中島ART BOMBの方々と共催で、中島総合文化センターでの作品展示会を開催しました。島内外のアーティストの他、島内の子どもたちにも作品制作に参加していただきました。たくさんの方々に作品を見に来ていただくことができ、大変嬉しかったです。
今後も引き続き地域でのイベントの開催・参加、島に興味を持って訪れた方の案内・通訳などを通し、地域の方と島外の方の橋渡しとして地域を盛り上げていきたいと考えています。今年2月に出産し、育児休業をいただきながらの活動となりますが、家族と力を合わせて頑張りたいと思います。
<大堂隊員の主な活動実績>
① 地域行事やイベントへの参加
(1)「第8回高校生プレゼンツNakajima愛land Cycling Tour2024」に参加
当日はあいにくの雨だったものの、ツアースタートと同時に雨が上がり、参加者や案内役の分校
生などみんな笑顔で怪我なくイベントを終えることができ、ほっとしました。
(2)成人式みかんオブジェ制作に参加
1/12(日)に中島総合文化センターで行われた「二十歳の集い」に向けて、ART BOMBの方々が巨
大みかんオブジェの制作を行っており、私も参加させていただきました。廃棄予定だった空き家の古い壁材や使用済みのみかん保護ネットなどを使い、制作しました。
② 地域団体と連携した活動
(1)Artists in Nakajimaグループ展開催
ART BOMBの方々と共催で作品展示会を行いました。私は海の漂流物を使って、クラゲのオブジェを作りました。地域のみなさんにご協力いただいたおかげで、たくさんの方々に来場いただき、大成功に終わりました。来年度以降も継続して開催していければと思います。
③ その他の活動
(1)島内のゲストハウスのパンフレット英文訳
(2)移住希望者の島内案内・通訳
(3)島内の農園のみかんジュースラベル・チラシのデザイン・制作
(4)大洲市・内子町の地域おこし協力隊等との交流研修
この交流会で、他地域の地域振興の取り組みに関する見識を深め、隊員の方々と交流を図るとともに、アートによる地域復興助成の活用事例などについても情報を得ることができ、有意義な研修となりました。
(担当者の声)
齋藤隊員は、地域の人々とのつながりを大切にしつつも、島外の地域おこし活動に取り組む仲間との交流を積極的に図り、常に新しい視点を取り入れながら活動していただきました。3年間の取り組みにおいては、島内の子どもたちや男性を対象としたお菓子作り教室・男性料理教室の開催、地域の女性農家で構成する「姫たちばな会」と連携し、柑橘産業の振興に向けた研修を実施するなど、「人と食とのつながり」をテーマに精力的に取り組んでいただきました。
任期満了後は中島に定住していただき、「旅するキッチン」というカフェを今年の5月に開業されるとのことです。今後ともご活躍を期待しています。3年間お疲れ様でした。
髙橋隊員は、興居島や三津浜を拠点としてキッズスクールを実施し、地域の子どもたちの学習・ふれあいの場となるべく、学習指導のほか読み聞かせやスポーツ教室など様々なプログラムを取り入れ、地域の子どもたちが喜ぶ取り組みを行っていただきました。また、取材対応やラジオ出演などの広報活動を通して、興居島の魅力を幅広く発信していただいたほか、様々な研修への参加を通し、離島での社会教育のあり方についての見識も深めていただきました。
来年度は3年目となりますが、ご自身がテーマに掲げている「子どもの居場所づくり」の定着・実現に向けて起業の準備等を進めるとともに、引き続き地域の方々に喜ばれる取り組みの実施を期待しています。
大堂隊員は、地域のイベントへの参加や、地域団体等と協同し地域の魅力を発信する活動に熱心に取り組んでいただきました。今年度は、地域のアート団体と共催で展示会を開催し、島内外のたくさんの方に地域の魅力を存分に発信し、地域の活性化に貢献されました。その他、地域の農家さんが製造しているジュースラベルやチラシのデザインを行ったり、ゲストハウスのパンフレットの英訳を行ったりなど、地域の方々からとても頼りにされている様子が伺えます。
2年目からは子育てと並行しての活動となりますが、引き続き地域を盛り上げる取り組みを期待しています。
岡野隊員は、興居島の御手洗地区での柑橘栽培に励んでおり、丸1年が経過した現在、一定量の柑橘が収穫できました。栽培技術が向上してきた証だと思います。また、柑橘の収穫ピーク時には、島内の多くの園地で一緒に作業をし、地域の皆様に喜んでいただきました。
来年度は協力隊員としての最終年度になります。当初からの目標である、レモン農家として地域を盛り上げることはもちろん、岡野隊員の新たな夢である柑橘やハーブの魅力を生かした仕事の準備を着々と進めていってほしいと思います。ご本人の夢の実現と興居島地域との更なる連携を期待しています。
今後とも、松山市地域おこし協力隊員の活動に、御理解と御協力をいただきますようお願いいたします。