INTERVIEW百色移住インタビュー

子育てが大変だった時に私を救ってくれたバランスボールの楽しさや素晴らしさを、地元松山の人にもっと伝えたい。

三原奈美さん

海外に憧れ夢中だった学生時代と、もうひとつの夢を叶えたアパレル時代

幼少期から高校まで松山で過ごし、高校生の頃から松山の姉妹都市であったドイツのフライブルク市に行ったり、担任の先生が英語の先生だったこともあり、自然と海の向こう側へ意識が向いていた。そして神戸の大学へ進学し政治学について学びながら、夏休み期間を利用してヨーロッパ一周旅行を決行するなど、学生の頃から実に行動派だった。
そんな風に外国の文化に触れるほど、食文化をはじめ神社や仏閣、それ以外の分野でも日本には外国に誇れる優れた文化がたくさんあるんだと、日本の魅力を再確認することになった。

大学卒業後は興味があったアパレル業界に就職し大阪へ。3年ほど働いたのち、新規ブランドの立ち上げをきっかけに一度は住んでみたいと思っていた東京に移住することに。渋谷駅に隣接したショップで約6年、その後結婚をきっかけに大阪、1年後には名古屋という激動の日々を過ごしていた。

子育てや長い将来を見据えて松山へ帰郷

そして名古屋に住んでいた時、長女の誕生をきっかけに松山へのUターンを考えるように。
実はご主人も松山出身ということもあり「いつかは松山に帰りたい」と常日頃から話していたそう。義父の他界をきっかけに家族の元で暮らしたいという思いがさらに募り、2015年に家族揃って帰郷。最初はご主人の実家に住んでいたが、現在はその近くに自宅を建てて暮らしている。

家族の応援を受け、松山暮らしの中で新たな挑戦のスタート

2_L1005244松山での暮らし方を考えていく中で、ご主人からの薦めもありバランスボールインストラクターの資格(バランスボールを使ったストレッチやエクササイズなどの指導資格)を取ることに。
「名古屋にいた時、長男がよく泣く子で、新米ママの私にとってちょっと大変だったんです。そんな時に親子で参加するバランスボール教室を見つけて、通うことにしました。抱っこをしたままボールの上で跳ねるだけだったんですが、息子は泣き止むし、続けたことで産後戻らなかった体重も20キロ戻すことができました。何よりも続けられたのは、楽しかったから!」と三原さん。

3_L1005264松山に帰ってきてからバランスボールを使ったエクササイズに通ったりもしていたが、教室も少なく、当時はインストラクター資格取得希望者に向けた指導ができる先生がまだいなかった。そこでオンラインレッスンを受け、約1年かけてバランスボールインストラクター資格を取得。当時、2人目のお子さんが生まれたばかりということもあり、側にお子さんを寝かせてレッスンを受けていたそうだ。

現在は、自宅の一室を使ったり、希望の場所に訪問したり、子育てママのサポート施設「えひめママハウス」を借りてレッスンをしたりと、利用者に合わせた指導を行っている。バランスボールエクササイズは大きな機材が必要ないので、フットワーク軽く場所を選べるのもメリットのひとつだ。
バランスボールエクササイズを松山でも広めたいという思いの根底にあるのは、子育て中のお母さんたちを応援したいという気持ち。手軽に小さなお子さんと一緒に楽しめるエクササイズであり、三原さん自身、名古屋で子育て中、交友関係が広がらず悩んでいた際、バランスボールを通じてできたママ友たちが心の支えにもなったという。このような実体験から、同じように悩む人の肩の荷を下ろすきっかけを作れたらと思っている。

高校時代は松山が好きじゃなかった

4_L1005236実は大学進学で松山を出る時は「松山が好きじゃなかった」という三原さん。けれど子育てをする立場になり、各地で住んでから帰郷した今となっては、こんなに素晴らしいまちだったのかと実感する日々。「人やまちの作り、暮らしやすい気候も、実は肌に合っていたんでしょう。それをちゃんと感じられるようになったんです」。ヨーロッパに行って日本の良さに気づいたように、県外に出たからこそ、地元松山の心地よさを実感できるようになった。
その一方で、新しいことに対して躊躇する人が多い気がするとのこと。それはまだまだ知名度の低いバランスボールのエクササイズを広めようとした時にも感じることがある。「もっと貪欲に毎日を楽しんでもいいのでは」と思うと同時に、そのきっかけの一役を担えたらという気持ちもある。
「バランスボールは2歳から80歳くらいまで一人でできます。ただ弾んでいるように見えて、体だけでなく心も整っていくんです。例えば気性が荒く怒ってしまうと手をつけられなかったお子さんが、お母さんと一緒にバランスボールに通い出してからは穏やかになったという事例もあるんです」とのこと。
彼女自身、積極的に行動することで、毎日の暮らしが豊かになることを体現し世界を広げてきた。これからも、バランスボールを通じてその輪を広げていくのだろう。

松山暮らしの本音を教えて!

Q 改めて感じる松山の魅力は?

特別なものじゃなくて、身の回りにお手本になるものがたくさんあります。祖父母など家族と子供が接することもそうだと思うし、公園や自然が豊かなところもそう。おもちゃやゲームだけではなく、自然のものから子供たちがどう遊びを生み出すか。その発想を伸ばせるものがたくさんあるように感じます。

Q お気に入りの場所は?

自宅から数分で行ける釣りスポット。あまりこれといった趣味がなかった主人の楽しみになっています。

Q 移住を考えている人へのアドバイスは?

新しい世界に飛び込むことを恐れず、楽しむことから始めてみませんか?そしてのびのびと子育てをするにはとても良い環境が松山にはあると実感しています。

三原奈美さん

松山市生まれ。進学で兵庫県・神戸市へ、就職で大阪・東京、そして結婚で大阪・名古屋と移り住んだのち、松山へ2015年にUターン。子育ての傍ら、バランスボールインストラクターとして活動中。情報は https://ameblo.jp/nami-balanceball/

移住時の年代
30代
家族構成
夫婦と子供
移住スタイル
Uターン
移住時の年代
30代
家族構成
夫婦と子供
移住スタイル
Uターン