移住者インタビュー
INTERVIEW百色移住インタビュー
飛び込んでみれば、必ずそこに眠る面白さを見つける自信がある
人の営みを掘り起こす楽しさがある街
牧さんのモットーはと聞くと「Diggin’ In The City」という即答。
Diggin’ In The Crates というヒップホップクルーからインスピレーションを受けたフレーズなのだそう。
街を掘り起こすという意味を持つ言葉だが、話を聞いているとそれを体現した人生を送ってきたことがよくわかる。
生まれは松山だが、その後両親の仕事の都合で埼玉、東京、名古屋、山口、そして大学進学で大阪にと日本全国を転々としてきた牧さん。各地で楽しみを見つけ仕事はもちろん趣味も充実させてきた。その趣味の一つがアナログレコード掘り。各地の中古レコード屋を探しては足を運び、デッドストックなどお目当てのものを探すことは高校時代からのライフワークでもあった。
祖母宅のあった松山には長期の休みの際に足を運んでいたこともあり、当時銀天街(松山中央商店街)にあった「More Music」との出会いが人生を変えるきかっけのひとつになったという。
「初めて行った瞬間、四国の雄だって即実感したんです。ロゴもイカしているし、こんな品揃えのお店があるのかって最初は驚いて。しかも当時から店主の大久保さんが自分でフリーペーパーを作ってたりして、その情報やお店に置いてあるフライヤーなどが自分の好きなタイプのものだったから(笑)」と牧さん。勇気を出して話しかけたことをきっかけに、松山に来るたびに必ず足を運ぶように。以来もはや20年来の交流が続いており、今の交友関係も「More Music」がきっかけになっているものも多いという。
「街のことを知りたければ、古本屋、中古レコード屋、古着屋に行く」。牧さんが“オールド”が好きなのには、そんな街を掘り起こす楽しみときっかけが詰まっているからなのだ。長年かけて足繁く通い、徐々に友達を増やしてきたからこそ、移住の際も不安や寂しさはほとんどなかったそうだ。
ちなみに、今回の店内写真で手にとっているレコードはイラストレーター永井博がジャケットを手がけた1枚。2016年下半期は彼の手がけたジャケットのレコードを追いかけた1年だったのだそうだ。そんな風にジャケ買いを楽しめるのも、レコードならではの楽しみだと教えてくれた。
趣味のマラソンとトライアスロンに参加したい
レコード、建築、アート、文学、さらに最近ではトランペットを習い始めたという、とにかく多趣味な牧さん。そのひとつがマラソンであり、始めたのは現在のブームが始まるずっと以前の“20世紀”から。2016年も大阪マラソン、東京マラソン、そしてもちろん愛媛マラソンとフルマラソンの人気大会に参加をしてきたそうだが、移住の際の決め手になった理由のひとつは中島で開催されるトライアスロンでもあった。それまで大阪で暮らしていたけれど、都会で暮らすべき理由を特に感じなくなったことや、「トライアスロンが開催される街に暮らすというのも面白そうだと思って」と、とても愉快そうに話してくれたのが印象的だった。
自転車で走ればわかる松山の面白さ
「車があまり好きじゃないんです」という牧さん。やりたいことは20代のうちにと2002年頃には脱サラをして日本をなんと自転車で縦断した経験もあるというからその行動力には驚かされてばかり。大阪在住時代も自転車を7台所有し、気分や用途に合わせて乗り分けていたそうだが、現在もほとんどの移動手段は自転車なのだそう。
「自転車だと通ったことのない道にすぐ入れるでしょう。その方が街のつくりもよく分かるし、面白い店も発見できるから」と、できるだけいつも違うルートを選んで松山の路地にどんどん迷いこみながら街を楽しんでいる。
それに「松山は自転車があれば大概のところに行ける。そのコンパクトさも便利で気に入っています」と言う。好きな乗り物やランニングで思いのままに行動する牧さん。その自由さとフットワークの軽さで、これからも松山の街の面白さをどんどん掘り起こしていくに違いない。
松山暮らしの本音を教えて
Q 移住者へのアドバイスは?
旅行などで来るのと、住むのとは距離感が全然違います。実際に歩いてみたり、レンタサイクルしてみたり、車だけじゃなく体感してみると良いと思います。あと大阪に住んでいたので、そういう意味ではJRとかの駅と駅の距離感なんかも全然違います(笑)。
Q松山を選んだワケは?
以前は母方の実家があったこともあり、身近な場所だったこと。トライアスロンができるから。
Qお気に入りの場所は?
「More Music」や「ふるぎやきっかけや 肉」、古い喫茶店などたくさんあります。あと興居島などにワンコインで島までクルーズできるのもすごいことだと思います。
牧賢一郎さん
祖母が住んでいたこともあり、4年前に松山に移住。現在は不動産業に携わりながら、休日は趣味ライフを満喫中。
- 移住時の年代
- 30代
- 家族構成
- 単身
- 移住スタイル
- Uターン
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