INTERVIEW百色移住インタビュー

インドネシアで幼い頃から触れてきた日本文化を間近に感じられる松山暮らし。生涯をここで暮らしたいと思うようになりました。

アンドレアスさん

インドネシアからドイツ、そして日本へ

インドネシア・ジャカルタ生まれのアンドレアスさんは、松山市に定住するまで実に様々な国、街を経て来ている。
実家から約250キロほど離れたバンドゥンという都市にある大学で建築設計について学び、卒業後、建築会社に就職。仕事は楽しかったものの、なんとなく「もっと将来的に新しいことができる仕事はないか。建築についても別の側面から見てみたい」と感じるようになりドイツへ。インフラ計画の修士課程に入り、いろんな国から集まった学生達と交流しながら2年間じっくり学んだ。そして就職となった時に「このまま働くと慌ただしく一生を終えてしまうかもしれない」と考えるように。ここで人生の休息を一度取っておこうと決心し福岡県・小郡市へ来ることになった。
なぜ日本を休息の地に選んだのかと問うと「小さい頃から日本のマンガが好きで、高校生の頃は日本のバンド音楽、そして大学生時代は村上春樹や遠藤周作の小説を読んだりと日本の文化への興味が常にありました。また日本には世界にも知られているたくさんの技術があり、その進展が素晴らしい。しかし一方で、伝統も大切にするというそのコントラストが魅力的だと思ったから」と答えてくれた。

松山の会社との出会いは人材派遣会社

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福岡の日本語学校に通いながら、アルバイトをしたり、地域の人と触れ合ったりしながら充実した1年を過ごした。そして出会った人材派遣会社の方から、「インドネシア人を探している企業がある」という情報を聞きつけ、松山市に本社があり、インドネシアに工場を持っている株式会社ダイキアクシスを知ることとなった。
2019年に株式会社ダイキアクシスに入社し、松山へ移住。現在の仕事は排水施設の設計をメインで手がけている。「建築の設計も好きですし、排水処理の設計についてはドイツで少し学んでいましたが知識はまだまだ不十分。好きな仕事をしながら新しいことを学べる環境は最高じゃないですか?」と目を輝かせながら、毎日仕事に向き合っている。

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設計の難しさと楽しさに一喜一憂しながら向き合う

排水処理の設計は排水するモノが特殊な成分を含んでいたりすることもあり、そこに難しさを感じる時もあるが、「スタッフみんなで相談しながら力を合わせて作っていくというのも面白い」とのこと。大概が地中に設置されるものなので、いつも目に見えるものではないけれど自分が設計したものが役立っていることに、大学時代に学んだ美しい外観の建築物を作る以上のやりがいを感じている。
手がける施設が日本全国さまざまな場所にあるのも、日本好きなアンドレアスさんにとっては胸躍るポイントのひとつ。たとえば東北の施設であれば冬には配管が凍らないような配慮をしなければならない。行ったことがない場所の施設を設計する時には、どんな場所だろうと、そこに住む人々の暮らしに思いを馳せてみたりもするそうだ。
今後の目標は水処理のエキスパートになること。自分が先輩に頼ってきたように、自分も頼られる人材になることが目標だ。

img_20220301_4今は仕事が中心の生活だと言うアンドレアスさん。休日は、自分の世界を広げなければと、人脈を広げることに積極的に取り組んでいる。
最近の楽しみは知り合った年上の方たちと、喫茶店でお茶をしながらおしゃべりをすること。そんなお友達は80代の方までいるそうで「昔の日本はこうだったというリアルな話が聞けるのも面白い」と言う。そんな他愛もない話を楽しんでいると、いつの間にか時間が経っているそうだ。

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好きなものがたくさんあり、充実した毎日

松山で2年ほど暮らし、早くも生涯を日本で暮らしたいと思うようになったというアンドレアスさん。「山に登りたいと思ったらすぐそばにあるし、海も近い。自然が豊かなのに不便を感じないので暮らしやすいです。日本食も大好きなんです」と言う。今はなかなか帰省することもできなくなったが、インドネシアにいる家族も松山で伸び伸びと暮らすアンドレアスさんを応援してくれている。
「最近は教習所に通っています。車の免許が取れたら、四国のいろんなところに行ってみたい」とのこと。その常に学ぼうとする姿勢、未知のフィールドへの探究心から、松山での生活がさらに濃厚なものになっていきそうだ。

松山暮らしの本音を教えて!

Q お気に入りの場所は?

松山総合公園です。自然が多くて登っていく道中も気持ちが良いですし、ちょうど夕暮れ時になると、とっても美しい夕日が見られます。松山出身の方たちでも意外と知らないことが多いので、もったいないなと思いますね。

Q 改めて感じる松山の魅力は?

新しいものと古いものがちゃんと存在しているところ。あとはやっぱりコンパクトさですね。車がなくても困ることはありません。

Q 移住を考えている人へのアドバイスは?

慣れ親しんだ世界にいるほうが楽だとは思いますが、勇気を出してそこを離れてみることで、新しいことが始まるし見えてきます。世界が広がって人生が楽しくなりますよ。

アンドレアスさん

インドネシア・ジャカルタ生まれ。建築を学んだのち、語学を学ぶために来日し、縁あって就職で松山へ。現在は株式会社ダイキアクシスの設計部で、排水処理など配管の設計を手掛けている。

移住時の年代
20代
家族構成
単身
移住スタイル
Iターン
移住時の年代
20代
家族構成
単身
移住スタイル
Iターン