INTERVIEW百色移住インタビュー

慣れ親しんだ都会を離れ、海が見える瀬戸内海の小島へ

大迫満彦さん、佳子さん夫妻

島での生活を実体験し、人々の温かさを実感

長年、慣れ親しんでいた都会を離れ、瀬戸内海の小島へと生活の場を変えた大迫満彦さん、佳子さん夫妻。2014年3月、忽那諸島の南西端に位置する二神島へ移住した。佳子さんは「2人ともずっと京都、大阪に住んでいたので、静かな土地へのあこがれがありました。娘に移住先を相談したら『海が見える場所がいい』と言うものですから」と説明。約3年前から「気候がよさそう」と瀬戸内海を移住先に絞り、多くの島を訪れた。

山口県周防大島の沖神室島や香川県男木島、愛媛県岩城島など、小さな島を回った。2013年夏に中島を訪れた際、台風の影響で2泊することに。その時に見たパンフレットで、二神島が昔、世界的な地理雑誌「ナショナル・ジオグラフィック」に紹介されたことを知り、興味を抱いた。

翌日、二神島へ向かうと、同島を紹介するテレビ番組の放映直後ということも重なり、島の人々から歓待を受けた。以降、満彦さんはその時に知り合った人が所有する家で2カ月に1度、約10日間の生活を数回続けた。「畑仕事を手伝ったり、魚を釣ってみたり」。島生活を実体験することで、島民との距離は密接に。人々の温かさを感じたことが移住の決め手になった。

スローな時間のなかで自給自足の生活を実現

二神島では、2人が思い描いていた「昔の田舎のような、素朴な自給自足の生活」が少しずつ実現できている。

 

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家庭菜園でブロッコリーの手入れをする佳子さん

 

佳子さんは家庭菜園でトマトやキュウリ、ナスなど季節の野菜を栽培。満彦さんは移住当初、毎日のように1日かけて釣りを楽しみ、アジやサバなどをたくさん釣り上げた。

佳子さんは「島の方々は親切で、うちではつくっていない野菜や魚をくださったりするんですよ」と喜ぶ。満彦さんも「都会に住んでいる時より、食生活はレベルアップしていますね」と満足そう。島内に商店は少ないが、週に1度、移動販売のトラックがフェリーを使って訪れるため、日用品の購入には困らない。

 

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釣りを楽しむ満彦さん、佳子さん


「今日が何日の何曜日とか忘れてしまうほど、時間の流れが非常にスローですね」と言う満彦さん。自宅にはテレビを置かず、ラジオやインターネットで情報収集をする日々。趣味の哲学を評論したブログを書くことが日課になっている。

2人でビャクシン自生地などをコースに入れた散歩に出かけるなど、島生活を思う存分、楽しんでいる。

松山暮らしの本音を教えて

Q 移住者へのアドバイスは?

これまでの生活と違うので、数年間は学ぶつもりでいたほうがいいですね。なぜ、こうなるんだろう?と思うこともあるでしょうけど、そこで生きてきた人たちの知恵がありますから。「郷に入れば、郷に従え」ですね。

Q 松山を選んだワケは?

海が見えて、暖かい場所がよかったから。

Q お気に入りの場所は?

二神島内のビャクシン自生地(愛媛県指定天然記念物)や馬口への散歩コースです。

 

大迫さん夫妻

大迫満彦さん、佳子さん夫妻。大阪府高槻市から夫婦で移り住む。

移住時の年代
60代
家族構成
夫婦
移住スタイル
Iターン
移住時の年代
60代
家族構成
夫婦
移住スタイル
Iターン