移住者インタビュー
INTERVIEW百色移住インタビュー
カナダのパン職人がミカンと生活環境に魅せられ松山に移住
パンとマーマレードが結んだ、松山とカナダ
松山市銀天街から中ノ川通りを渡った先に続く昭和レトロな「柳井町商店街」。鮮やかブルーの看板が商店街でも目を惹く「LIBELLU(リブル)」はカナダのバンクーバーから移住してきたクリス・ブラウンさん・いれいきみこさんご夫婦が週末だけオープンするベーカリーだ。
カナダにいた頃マーマレードとパンで数々の受賞を残したクリスさん。奥様の出身である日本で暮らしたいという思いから、柑橘の種類が豊富な松山を選んだ。「Life is an Adventure, Life is What You Never Know.」をモットーに松山暮らしを満喫している。
カナダで培った技と松山の柑橘を紡ぐ新しい味
クリスさんは、フランス料理やイタリアンレストランでの勤務経験があり、長年にわたり飲食業界で活躍してきた。さらにカナダではじめたベーカリーが大成功した経験を持ち、2015年に製造をはじめたマーマレードはイギリスの「British Marmalade Awards」を受賞した。
奥様の出身である日本に移住したいという思いと、マーマレードを作り続けたいという思いを抱いていたクリスさん。同じように沖縄出身の奥様も、新しい場所での生活を望んでいた。二人の移住先の条件は「マーマレード作りのためミカンの種類が豊富であること」、「クリスさんのご両親に何かあったとき、すぐカナダに戻れるように羽田空港まで2時間以内でアクセスできること」だった。その条件をすべて満たした松山を二人は移住先として意識するようになった。
まずは道後のマンスリーマンションにお試しステイ
ご夫婦は移住を前提に松山を訪れ、道後のマンスリーマンションに1カ月滞在し、市内を散策しながら情報を集めた。実際に松山で過ごしてみて、コンパクトな都市環境、生活費の安いところに大きな魅力を感じ、2019年6月に松山に移住を決めた。
クリスさんは「生活の流れが速すぎず遅すぎず、非常に心地よい」と笑顔で語る。家から歩いて行ける2キロ圏内にはさまざまな場所があり、日々の散策を楽しみながら、地域の生活や文化、自然に触れられる松山暮らしを楽しんでいる。
ベーカリー「LIBELLU」の開店と地域とのつながり
2022年4月には地域に密着した昔ながらの柳井町商店街にベーカリー「LIBELLU」をオープン。美味しくて栄養価が高く、毎日食べても飽きない、クリスさんのスキルを生かした特別なパンを地域の次の世代へ引き継ぎたいと考えている。
Life is an Adventure, Life is What You Never Know.
ご夫婦のスローガンは「Life is an Adventure, Life is What You Never Know.(人生は冒険であり、何が起こるか分からない)」。この言葉には、人生を「冒険」として捉え、先の見えない未知の領域に果敢に挑戦する姿勢が表れている。「これまでの経験が無駄にならず、すべてが未来へと繋がっていく」という信念をもつ二人。「LIBELLUが英語を話したい子どもや異文化交流をしたい人が集まる地域のコミュニティになれたら嬉しい」と、二人は笑顔で語った。
松山暮らしの本音を教えて
Q 休日の過ごし方は?
ゆっくり起きて、何もしない「ゾンビデー」と決めています。たまに近場で短い旅行をしますが、二人ともリタイアしている年齢なので、無理はできません。
Q 移住者へのアドバイスは?
移住に関わらず、新しいことにチャレンジするには目的を明確にすると行動しやすくなります。何事も諦めずに挑戦してほしいです。
Q 二人の松山での楽しみ方は?
二人で全く知らない駅で降りて、「ここどこ?」と話しながら松山を歩き回ります。その時見つけたレストランは今でも居心地の良いお店です。
クリス・ブラウンさん・いれい きみこさん
カナダ出身のクリスさん、沖縄県出身のいれいさんはカナダで出会い結婚。松山の柑橘を使ってマーマレードを作りたいという思いを叶えるため移住。カナダのバンクーバーの有名店だったパン屋を閉店し、松山でベーカリー「LIBELLU」をオープン。クリスさんの作るパンが人と地域を繋げている。
- 移住時の年代
- 60代
- 家族構成
- 夫婦
- 移住スタイル
- Iターン
- 移住時の年代
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- 家族構成
- 夫婦
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- Iターン