INTERVIEW百色移住インタビュー

松山の温もりに癒やされ、励まされた会社員時代。すっかり惚れ込んだ松山で起業家としてスタート

奥田 泰生さん

松山市の北条エリアにある植物インテリア店「GREEN BASE kanomine」と「GREEN BASE asoda」を営む奥田泰生さんは、チャレンジ精神旺盛な若手起業家だ。仕事への情熱を傾ける起業の地として選んだのは、会社員として1年半暮らして惚れ込んだ松山だった。

初めての社会人生活を温かく包んでくれた松山の人々

55_02
神奈川県出身の奥田さんが松山で暮らし始めたのは2019年6月。証券マンとして赴任したのがきっかけだった。縁もゆかりもない松山での暮らしをスタートした時は社会人になったばかり。友達もまだなく、寂しいと思う日もあったという。

ある日の仕事帰り、ふらりと立ち寄った居酒屋で、ほかのお客さんに受け入れてもらい、その温もりに癒やされた。都会にはない人の温かさが、慣れない土地で慣れない社会人生活を送る奥田さんをそっと支えた。「人が温かいだけでなく、常連さんも多い。話をしていて励まされる事もありました。密接な付き合いは松山ならではだと思います。」と笑顔で話す。

証券マンとしてお客様の資産拡大に携わる仕事をしているうち、次第に違う分野で人に喜んでもらいたいと思うようになった奥田さんは、起業を決意。赴任していた1年半ですっかり惚れ込んだ松山を起業の地に選び、2020年10月にWeb制作やSNS運用の仕事を始めた。

「会社を辞めたとき、住むとこどうすんの?と心配し住む場所を紹介してくれるなど、周りの人たちにいろいろと助けられました。振り返ってみると、人との出会いに本当に恵まれていたんだと思います」と、奥田さんは起業時を振り返る。

いい意味で「世間が狭い」松山が結んだビジネスパートナーとの縁

55_03
「松山は都会に比べると人と偶然再会する確率がとても高いと思います。いい意味で世間が狭い。そのおかげで人脈がどんどん広がりました」と奥田さん。お気に入りのカフェで、以前偶然会った人に再会する。何度も顔を合わせる内に、距離が縮まっていく。それが松山では当たり前のことのように起きる。

偶然知り合った起業家同士が、情報を交換し助け合うという、都会では想像もしなかったようなスタイルで起業は順調だった。しかし、常に「もっと何かをしたい、結果を出したい」という思いが頭の片隅にあった。

そんな時、後に「相方」と親しみを込めて呼ぶビジネスパートナーとの出会いで転機が訪れた。「相方はマーケティングが得意で、植物に携わる仕事をしていました。僕の武器は松山で築いた人脈とWeb制作。相方と力を合わせれば、何の実績もない世界でも勝負に出られると思いました」と、相方と一緒に植物インテリアの店「GREEN BASE kanomine」を2023年3月にオープンした。

55_04
「松山の人に合ったお店作りを心がけています」という奥田さんが大切にしているのは、お客様と向き合うこと。植物の育て方はもちろん、インテリアとしての楽しみ方のアドバイスなど、お客様とのコミュニケーションも、この仕事の楽しみのひとつだという。

55_05
今、奥田さんは次の目標を見つけている。「これまで、松山の人や移住者の人たちにずいぶん助けられました。これからは自分がバックアップする立場になって、今よりもっと松山が暮らしやすい街になるよう、移住者コミュニティを盛り上げて行きたいと思っています」と奥田さん。

「GREEN BASE kanomine」の敷地内には、植物に囲まれた古民家がある。「ここをカフェとして近々オープンする予定です。植物を見ている間の休憩はもちろん、人が集まり、つながる場所になればと思っています」と、奥田さんの夢はビジネスだけにとどまらない。人と人が助け合う松山で、これからも挑戦は続く。

松山暮らしの本音を教えて

Q 移住者へのアドバイスは?

どんどん外へ出かけましょう!お気に入りのカフェや居酒屋を見つけて通っていると、自然に人とのつながりが生まれます。

Q びっくりしたことは?

自転車が多い上、ヘルメットの着用率も高い!!さすが自転車王国だと思いました。たまに方言が分かりにくいこともありますが、かわいい方言だと思います。

Q 休日の過ごし方は?

時々、家族や友人に会いに神奈川に帰っています。松山は空港がとても近いので、実家までドアtoドアで2時間半。気軽に帰省できるところも気に入っています。

奥田 泰生さん

神奈川県生まれ。社会人になって初めて赴任したのが松山だった。都会にはない人の温かさに惚れ込み、松山に腰を据えて起業を決意。これまでお世話になった方への恩返しは仕事での成功と、ビジネスにまい進する日々を送る。

移住時の年代
20代
家族構成
単身
移住スタイル
Iターン
移住時の年代
20代
家族構成
単身
移住スタイル
Iターン